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MS_AzureExpressRoute
- 戻る(Azureの仮想ネットワーク)
- オンプレミスと VNET を専用線で接続する帯域保証型サービス
- 以下、Peering、Peering 言うが、Azureの仮想ネットワーク ピアリングではない。
補足(この注意書きが親切): Azure で「ピアリング」という語は
少なくとも 3 つの別物を指すため、非常に紛らわしい。
用語 何と何を繋ぐか ExpressRoute の Private Peering オンプレ ⇔ Azure VNET(本ページ) ExpressRoute の Microsoft Peering オンプレ ⇔ Microsoft の SaaS(本ページ) VNET ピアリング Azure VNET ⇔ Azure VNET(Azureの仮想ネットワーク ピアリング) (BGP の)ピアリング ルータ同士の隣接関係(一般用語) ExpressRoute の「Peering」は
**BGP のピアリング(経路情報の交換)**に由来する用語であり、
VNET ピアリングとは無関係である。
- 既設の DC が Express Route に対応していれば、追加費用は比較的少ない。
- 盗聴の可能性は低いので、暗号化はされない(VPN との併用は可能だが非推奨)。
補足(暗号化されない点は要確認事項): 「専用線だから安全」という
前提に立った設計だが、要件によっては問題になる。
- 監査・規制要件で**「経路上の暗号化」が明示的に求められる**場合、
ExpressRoute 単体では要件を満たせない。- キャリアの設備内を通るため、
物理的に「誰も触れない」わけではない。対処としては、
手段 内容 アプリケーション層で暗号化 TLS(HTTPS、TDS over TLS 等)。最も現実的 ExpressRoute + VPN IPsec を重ねる。本文が「非推奨」とするのは帯域が VPN GW の上限に制限されるため MACsec(ExpressRoute Direct) L2 で暗号化。ExpressRoute Direct 契約が必要 通常は TLS で十分であり、
それが本文の「暗号化のために専用線を使う必要はない」
(後掲の「要件の再確認」)という主張とも整合する。
- パブリック・インターネットを経由しない。
- Express Route に対応した DC 経由で接続する。
- Azure ⇔ DC までが Express Route で、
- DC ⇔ オンプレまでが専用線接続サービス。
補足(この 2 区間の分離が費用と品質を決める): ExpressRoute の
全体像を図にすると次のようになる。オンプレ拠点 ══[① 専用線接続サービス]══ 接続 DC(ピアリング拠点) ║ [② ExpressRoute 回線] ║ Microsoft のエッジ ── Azure リージョン
区間 誰と契約するか 費用 ① オンプレ ⇔ DC キャリア/接続プロバイダ ここが支配的 ② DC ⇔ Microsoft Microsoft(ExpressRoute 回線) 帯域とプラン次第 本文が「既設の DC が対応していれば追加費用は比較的少ない」と言うのは、
既にその DC に回線を引いているなら ① が不要だからである。
逆に、ゼロから引く場合は ① が期間・費用ともに支配的になる
(開通まで数か月かかることもある)。なお、可用性の観点では
ExpressRoute 回線は既定で冗長化されている(2 本のペア)が、
① の区間は自分で冗長化しないと単一障害点になる。
ここも見落とされやすい。
VNET(プライベート IP)に対する接続(オンプレ延伸)。
- 以下の SaaS のパブリック IP へ(、L4 NAT ルータのプライベート IP 経由で)、接続も可能。
- Office 365
- Azure Active Directory(+条件付きアクセス)
- , etc.(サポート状況、利用承認の要否は SaaS による)
- 構築時のポイント
- L4 NAT ルータで、プライベート IP → パブリック IP へ変換する。
- 接続先 SaaS はマルチテナントなので、
L7 プロキシを使用して、自テナントへのアクセスのみに制限するなど。
- 参考
- Microsoft Peering 導入時の注意事項 | Japan Azure IaaS Core Support Blog
https://jpaztech.github.io/blog/network/considerations-of-microsoft-peering/
- Microsoft Peering 導入時の注意事項 | Japan Azure IaaS Core Support Blog
補足(2 つの Peering の決定的な違い): 名前が似ているが、
扱う IP アドレスの種類が違うという点が本質である。
Private Peering Microsoft Peering 接続先 VNET(自分のリソース) Microsoft の SaaS(共有リソース) IP プライベート IP パブリック IP NAT 不要 必要(L4 NAT ルータ) 経路広告 VNET のアドレス空間 Microsoft の全パブリック プレフィックス(膨大) 利用承認 不要 必要(SaaS による) 主な用途 Azure 上の自社システム Microsoft 365 Microsoft Peering で NAT が必要なのは、
接続先がパブリック IP だからである。
オンプレのプライベート IP のままでは
パブリック IP のサービスに到達できない。また、Microsoft が広告する経路が非常に多いため、
オンプレ側のルータの経路数上限に当たることがある。
ルート フィルターで必要なサービス(Office 365 の
特定コミュニティ等)に絞るのが定石である。なお、Microsoft 365 について Microsoft は
**「ExpressRoute より通常のインターネット接続を推奨する」**という
立場を取っている(経路が最適化されるため)。
本文が代替として Azure Peering Service を
挙げているのはこの流れに沿っている。
- Private Peeringの代替サービス
- 専用線は慣例で、実は不要なケースが多い。
- 盗聴対策としては暗号化で十分
- 帯域も DC までの専用線接続サービス部分で問題が起きやすい。
- 以下の検討を行う。
- インターネットの主要幹線の近くで接続するようにする。
- ローカル-WAN に、SD-WAN を活用するようにする。
- → 要件の再確認
移行メモ(体裁): 原典の「問題が起き安い」は
「問題が起きやすい」の誤変換であるため修正した。
- Microsoft Peeringの代替サービス
- いくらか違いがあるので用途に合わせて使い分ける。
- 意味
- パブリック IP を使わない。
- 特定できない経路を通らない。
- 検討項目
- パブリック IP を使わないと構成できないケースや、
パブリック IP を使っても、セキュアに構成できるケース等がある。 - 従って、重要なのは、
危険性の高い不特定ネットワークを通る通信、
特に下位 IX (Internet eXchange) を通るような通信
を避けるように経路を構成すること。
- パブリック IP を使わないと構成できないケースや、
- 意味
- 機密性(安全性)を確保したい。
- 通信の安定性を確保したい。
- 検討項目
- 機密性(安全性)は暗号化通信により確保できるため、
機密性確保のために専用線を使う必要はない。 - 通信の安定性は、確かに専用線(ER)では確保し易いが、
Azure Peering Serviceであっても回線契約を
太くすれば十分な帯域と安定性が安価に確保できる。
- 機密性(安全性)は暗号化通信により確保できるため、
- 意味
- 必要ないところに経路上出ていけないようにする。
- 接続先を特定のサービスに限定する。
- 検討項目
Microsoft Peeringの先で他のテナントにも接続できるため、
プロキシによる FQDN 絞り込みや AzAD テナント制限が必要になる。
補足(この「要件の再確認」が本ページの白眉): 3 つの要望を
「言葉」ではなく「意味」に分解して、
それぞれに適した手段を当てるという進め方は、
非機能要件を扱ううえで極めて有効である。整理すると次のようになる。
言われる要望 本当に守りたいもの 適した手段 「インターネットを使わない」 不特定の経路を通らせない 経路の設計(ER / Peering Service)。パブリック IP の有無は本質ではない 「専用線で接続する」 機密性 暗号化(TLS / IPsec)。専用線は不要 同上 安定性 帯域の確保。ER でも Peering Service でも可 「閉域接続する」 接続先の限定 経路制御では不十分。プロキシの FQDN 制限、テナント制限が要る 特に重要なのは 3 つ目で、
「閉域にしたから安全」は成り立たないという指摘である。
Microsoft Peering の先はマルチテナントの SaaS であり、
経路を閉じても他社テナントには到達できてしまう
(Azure Peering Serviceの補足も参照)。「専用線を引く」という要望の背後にあるのが
機密性なのか、安定性なのか、経路の特定なのかを切り分ければ、
もっと安く・速く満たせる手段が見つかることが多い。
ExpressRoute は開通に数か月・費用も大きいため、
この確認を最初に行う価値は非常に高い。
- ちょっと違う専用線「ExpressRoute」とは?
https://www.cloudou.net/expressroute/exr001/
Tags: 移行, インフラストラクチャ, クラウド, セキュリティ, 通信技術, Azure
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