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MS_RemoteDesktopServices

nishi_74322014 edited this page Aug 12, 2026 · 1 revision

リモートデスクトップサービス(旧ターミナルサービス)

概要

以下、

  • リモート デスクトップ = RD
  • ターミナル サービス = TS

と略す。

「RD サービス」とは、「RD セッション ホスト」上に仮想的に構成された
「Windows デスクトップ」を、クライアント PC から利用して、
サーバ上のアプリケーションや管理ツールなどを実行するための
(周辺機能を含めた)機能群の総称である。

用語

#
1 ターミナルサービス RDサービス
2 ターミナル サーバ RDセッション ホスト
3 TSライセンス RDライセンス
4 TSゲートウェイ RDゲートウェイ
5 TSセッション ブローカ RD接続ブローカ
6 TS Webアクセス RD Webアクセス
7 TSマネージャ RDサービス マネージャ
8 TS構成 RDセッション ホストの構成
9 TSゲートウェイ マネージャ RDゲートウェイ マネージャ
10 TSライセンス マネージャ RDライセンス サーバー
11 TS RemoteAppマネージャ RemoteAppマネージャ

機能

  • 中核機能:RD セッション ホスト
  • 拡張機能:他 OS からの RD サービスの利用、セキュリティ関連機能
  • 周辺機能:RD ライセンス、RD ゲートウェイ、RD Web アクセス、RD 接続ブローカ

解決できること

アプリ配布・管理コストの低減

操作性の面でメリットの大きい、リッチクライアント アプリケーションは、
各端末への配布・管理が必要であったが、集中管理が可能になる。

アプリ互換性検証コストの低減

クライアント PC へのアプリケーション配布が不要であるため、
クライアント PC の管理と、環境の異なるクライアント PC 毎の
互換性検証が不要になる。

遠隔地からの接続

  • 在宅時など、遠隔地からも「RD 接続」で業務アプリケーションを使用可能であるが、
    従来、これにはセキュアなネットワーク インフラを構築する必要があった。
  • しかし、「RD ゲートウェイ」によって、
    ネットワーク インフラを構築せずに「RD 接続」することが可能になった。
  • 「RD ゲートウェイ」を使用すれば、2 層 C/S 方式のリッチクライアント
    アプリケーションを、そのまま遠隔地に配信できるため、
    高い操作性・生産性の両立が可能である。

データ保護

シンクライアントを使用して「RD セッション ホスト」に接続することにより、
ローカルにデータを保存できなくなるため、
ローカル HDD やノート PC の破損・盗難による
データ損失・漏洩の防止に役立つ。

性能改善

  • 「RD サービス」による 2 層 C/S アプリケーションの 3 層化は、
    「ネットワーク トラフィック」の観点から、性能改善の可能性がある。
  • 例えば、クライアント側のネットワーク品質が低い場合、
    システムを 2 層構成(クライアント → DB)から
    3 層構成(クライアント → AP ⇒ DB)へ変更することによって、
    DB との通信処理のオーバヘッドが軽減できる。

補足(この評価は現在も有効): 「レガシーな技術」に見えるが、
上記 5 つの価値は今も失われていない
特に「データを端末に置かない」「配布不要」という点から、
現在も次の用途で広く使われている。

用途
VDI / DaaS Azure Virtual Desktop、Windows 365
業務システムの遠隔配信 2層 C/S の基幹システムをそのまま在宅利用
セキュア端末 委託先・海外拠点からのアクセス

クラウド側では Azure Virtual Desktop (AVD) として提供されており、
本ページで解説されている RD セッション ホスト / RD 接続ブローカ /
RD ゲートウェイの概念はそのまま使われている

歴史資料ではなく、現役の基礎知識である。

RDセッション ホスト

  • 「RD サービス」の中核機能を提供する「RD セッション ホスト」は、
    クライアント PC からリモート デスクトップ接続(以下、「RD 接続」)により、
    マウスやキーボードなどの入力データを受け取り、画面情報を返す。

RDセッション ホスト

  • これにより、クライアント PC から、「RD セッション ホスト」上で実行される
    Windows デスクトップ、アプリケーションの表示・操作が可能になる。

  • この機能は、管理用の「RD 接続」でも利用されているが、
    「RD セッション ホスト」は、管理用ではなく、
    マルチ ユーザ GUI OS の機能により、複数のユーザへ、
    複数の RD セッションを提供することを目的としている。

インストール

インストール中に以下を設定する。

  • ネットワーク レベル認証
  • ライセンス モード(構成するまで 120 日の猶予期間がある)
  • マルチ セッション環境下で使用する
    アプリケーションのインストール

その他の機能

クライアント リソースのリダイレクト

  • 下記のような、クライアント PC のローカル リソースを、
    「RD セッション ホスト」側にリダイレクトする機能

    • クリップボード / ドライブ / オーディオ / プリンタ
    • LPT ポート / COM ポート
    • サポートされているプラグ アンド プレイ デバイス
  • サーバ側にプリンタ ドライバが不要であり、以下の問題を解決できる。

    • PCL、PS などの「ページ記述言語」との非互換性の問題
    • サーバでサポートされないプリンタの問題
    • クライアント PC のプリンタ(+ 印刷設定)を利用できない問題

移行メモ(正誤): 元ページの「PLC」は、
プリンタの文脈では PCL(Printer Command Language、HP のページ記述言語)の
誤記と解される。
PLC は Programmable Logic Controller(制御機器)を指す別語である。

補足(リダイレクトはセキュリティ設定の要所): 「データを端末に
置かせない」ことが RDS 採用の目的である場合、
ドライブ リダイレクトとクリップボードは無効化する必要がある。
既定では有効なため、グループ ポリシーで明示的に禁止する。

リダイレクト 情報漏洩リスク
ドライブ (サーバ上のファイルを端末に持ち出せる)
クリップボード (コピー&ペーストで抜ける)
プリンタ 中(印刷して持ち出せる)
オーディオ / デバイス

AD DS機能の利用

  • グループ・ポリシーで「RD サービス」の管理・設定が可能
  • RD 移動ユーザー プロファイル
    ログオフ時にサーバの共有フォルダにセーブされ、ログオン時にロードされる。
  • RD サービスのホーム ディレクトリの設定
  • フォルダ リダイレクトの設定
    (RD)移動ユーザ プロファイルと併用し、ログオン・ログオフの NW 負荷を軽減する。

RemoteApp

デスクトップ全体ではなく、個別のアプリケーションのウィンドウだけ
クライアントに表示する機能。

拡張機能

他OSからのRDサービスの利用

古い Windows、macOS でも、対応する RD クライアントを
追加インストールすることで、「RD サービス」を利用できる。

補足(現在のクライアント): 現在は Microsoft 公式の
リモート デスクトップ クライアント
Windows / macOS / iOS / Android / Web ブラウザ向けに提供されている。
実質的にどの端末からでも利用できる。

セキュリティ関連機能

RD接続のセキュリティ設定

[RDP-Tcp プロパティ]ダイアログから行う。

セキュリティ層
# セキュリティ層 説明
1 SSL (TLS 1.0) サーバ認証、送信データの暗号化に SSL が使用される。
2 ネゴシエート(既定) クライアントがサポートしている最も安全な層が使用される。
サポートできる環境の場合は、SSL が使用される。
できない場合は、RDP セキュリティ層が使用される。
3 RDP セキュリティ層 通信に、ネイティブな RDP 暗号化が使用される。
この場合「ネットワーク レベル認証」は使用できない。
暗号化レベル
# 暗号化レベル 説明
1 FIPS 準拠 FIPS 140-1 で確認された暗号化方式を使用。
2 128bit の暗号化。
3 クライアント互換(既定) クライアントがサポートしている最高のキーの強度で暗号化。
4 56bit。サーバ → クライアント方向は暗号化されない

補足(最新化:現在の設定): この表は歴史的な選択肢である。
現在は次のとおり考える。

  • セキュリティ層は SSL(TLS)一択
    RDP セキュリティ層はサーバー認証が無く、
    中間者攻撃を防げないため使ってはならない。
  • TLS 1.0 / 1.1 は既に非推奨。TLS 1.2 以上を使う。
  • 「暗号化レベル:低」は論外(片方向が平文)。
  • ネットワーク レベル認証 (NLA) は必須(既定で有効)。

グループ ポリシーの
「リモート (RDP) 接続に特定のセキュリティ レイヤーの使用を required する」で
SSL に固定するのが定石である。

ネットワーク レベル認証 (NLA)

CredSSP セキュリティ サポート プロバイダにより提供される、新しい認証方法

  • 「RD 接続」でログオン画面を表示させずにユーザ認証を完了させることができる。
  • これには、正しいサーバ証明書と、FQDN 名を使用し、
    NLA に対応した RD クライアントが必要。

補足(NLA が重要な理由): NLA は利便性のための機能ではなく、
セキュリティ機能である。

NLA なし NLA あり
認証のタイミング セッションを作ってからログオン画面 接続前に認証
未認証の攻撃者 セッションを消費できる(DoS 接続を確立できない
既知の脆弱性 BlueKeep (CVE-2019-0708) の影響を受ける 緩和される

BlueKeep のような認証前リモートコード実行の脆弱性に対して、
NLA は有効な緩和策になる。無効化してはならない。

ログオン設定 / SSO
  • SSO を構成すれば、各クライアント端末に AD のユーザ アカウントで
    ログオンした後、再ログオンせずに「RD セッション ホスト」に
    アクセスできるようになる。
  • 要件
    • クライアントと「RD セッション ホスト」が、同じドメインに参加している。
    • ログオンに使用する AD のユーザ アカウントに、両方にログオンするための
      適切な権限が付与されている。
    • 「セキュリティ層」を「ネゴシエート」または「SSL」に設定する。
    • 「ログオン設定」で、都度パスワードの入力を求めるように指定しない。
    • グループ・ポリシーで認証の委任を設定する。
RDUグループとアクセス許可

Remote Desktop Users(RDU グループ)というビルトイン グループがあり、
以下のアクセス許可を持つ。

# アクセス許可セット アクセス許可
1 フル コントロール 情報の照会、ログオン、接続、情報の設定、リモート制御、ログオフ、メッセージ、切断、仮想チャネル
2 ユーザ アクセス 情報の照会、ログオン、接続
3 ゲスト アクセス ログオン

周辺機能

  • RD ライセンス(リモート デスクトップ ライセンス:MS_RDLicensing.md
  • RD ゲートウェイ(リモート デスクトップ ゲートウェイ:MS_RDGateway.md
  • RD Web アクセス(リモート デスクトップ Web アクセス:MS_RDWebAccess.md
  • RD 接続ブローカ(リモート デスクトップ接続ブローカー:MS_RDConnectionBroker.md

補足

RD接続

「RD セッション ホスト」へは、RDPを使用して、「RD 接続」する。

接続モード

一般的に、「RD 接続」には以下の 2 つの接続モードがある。

モード 用途 制限
管理用 RD モード 管理用途 実行可能な同時リモート接続は 2 つまで(RDS-CAL 不要)
RD セッション ホスト モード マルチ ユーザへ RD セッションを提供 RDS-CAL が必要

注意

  • 管理用 RD モードには、利用可能なセッション数がある。
  • 「ネットワーク レベル認証」が必要な「RD セッション ホスト」に接続する場合、
    FQDN 名で指定しないで、IP アドレスや NetBIOS 名で指定すると、
    認証エラーになることがある。
  • これは、FQDN 名とサーバ証明書のサブジェクトが比較されているためである。

補足(ライセンスの落とし穴): 「管理用は 2 セッションまで無料」という点は
よく知られているが、
業務利用で 3 人目が接続した時点で RDS-CAL が必要になる。
「とりあえずリモートデスクトップで使わせている」という運用が
ライセンス違反になっている例は少なくない。
RDS-CAL にはユーザー CALデバイス CAL があり、
「1 人が複数端末から」ならユーザー CAL、
「1 端末を複数人が交代で」ならデバイス CAL が有利になる。

コラム

  • もともとシングル ユーザ環境のクライアント PC から出発した Windows では、
    UNIX の「telnet を使用してリモートからログインし、システムを利用する」
    というような使い方は、一般的ではなかった。

    • Windows 9x、Me までマルチ ユーザ機能を持っていなかった。
    • また、Windows NT も、マルチ ユーザ GUI OS としては作られていなかった。
  • このような中、Windows NT の GUI をマルチ セッション環境下で
    利用できるようにした「Windows NT Server 4.0, Terminal Server Edition」という
    単体製品が登場し、Windows 2000 Server 以降のバージョンアップで機能拡張されて、
    現在の「リモートデスクトップサービス」に至っている。

参考

Microsoft Learn


Tags: 移行, Windows, 仮想化, セキュリティ, クラウド

NetDevInfraWiki

マイクロソフト系技術情報 Wiki
Open 棟梁 Wiki

(未着手)

開発基盤部会 Wiki

移行管理: DONETODO

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